ジャズ批評誌5月号は、「ジャズ・スタンダード・アルバム」と題して、器楽演奏のスタンダード曲が収録されたアルバムを紹介しています。その中に入っていないものを。
MARTY PAICH (マーティー・ぺイチ)
THE BROADWAY BIT (WARNER BROS. 1959年録音)

ジャズ批評の今月号は、ジャズのスタンダード・アルバム(器楽)を特集し、114枚のアルバムが紹介されています。その中には、入っていませんが、ブロードウェイミュージカルのヒット曲を収録した本作も、その趣旨に叶うと思い、聴いてみました。
メンバーは、フランク・ビーチ(tp)、ステュ・ウィリアムソン(tp)、ボブ・エネヴォルセン(tb)、ジョージ・ロバーツ(tb)、ビンス・デ・ローサ(flh)、アート・ペッパー(as)、ビル・パーキンス(ts)、ジミー・ジェフリー(cl, bs)、ヴィクター・フェルドマン(vib)、マーティー・ぺイチ(p, arr)、スコット・ラファロ(b)、メル・ルイス(ds)。マーティー・ぺイチがリーダーで、編曲を行っています。
(主なメンバーの英文表記)Art Pepper(as)、Bill Perkins(ts)、Jimmy Giuffre(cl, bs)、Victor Feldman(vib)、Marty Paich(p, arr)、Scott LaFaro(b)、Mel Lewis(ds)。
曲目は次のとおり。
1 It's All Right with Me (Cole Porter)
2 I've Grown Accustomed to Her Face (Alan Jay Lerner)
3 I've Never Been in Love Before (Frank Loesser)
4 I Love Paris (Cole Porter)
5 Too Close For Comfort (Jerry Bock)
6 Younger Than Springtime 、The Surry with The Fringe on Top (Richard Rodgers)
7 If I Were A Bell (Frank Loesser)
8 Lazy Afternoon (Jerome Moross)
9 Just in Time (Jule Styne)
曲は、当時のミュージカルの中の曲で、例えば、1と4は「Can-Can」、2は「My Fair Lady」からです。全てスタンダード曲といっていい曲が演奏されています。
本作は、「踊り子」という通称で呼ばれることもあり、ダンサーをモデルにしたジャケットが有名です。内容は、スタンダード曲をマーティー・ぺイチの編曲により、西海岸の名手が演奏したもの。アート・ペッパー(as)とスコット・ラファロ(b)の参加が目を惹き、ペッパー(as)は「I've Never Been in Love Before」や「Too Close For Comfort」で、美しい音色で、舞い上がるようなソロをとっています。

レコードのレーベル。聴いたのは、オリジナル盤です。
(参考)本作から「I've Never Been in Love Before」が聴けます。
I've Never Been in Love Before (Remastered Version)
(安曇野市宅で聴いているところ)

飾ってあるレコードは、スタンダード曲やジャズオリジナルの有名曲が収録されたもので今号のジャズ批評誌に掲載されていないもの。右から、コールマン・ホーキンスなど「Saxes, Inc.」(Warner Bros. オリジナル盤)、本作「Broadway Bit」、ジミー・スミス「Plays Fats Waller」(Blue Note 再発盤)。
【ジャズ批評 2026年5月号】

表紙
(紹介された144作品のうち、聴いたことがなく、聴いてみたいアルバム4枚)

シャーリー・スコット(org)「Plays Horace Silver」。

スティーヴ・キューン(p)「Plays Standards」

デヴィット・ヘイゼルタイン(p)「The jobin Songbook In New York」

ヤン・ハルベルク(ts)「Copenhagen nocturne」
(特集以外に面白かった記事)

札幌のジャズクラブ「くう」のマスターやまもとさんによる、札幌在住のミュージシャンの紹介。中畑紘子(p)さんは、一度ライブを聴いたことがありますが、また、聴いてみたいピアニストです。

オランダのレコード会社Timelessのオーナーに対するインタビュー。ヨーロッパへ米国のミュージシャンを呼んでいた時の話が興味深い。

藤岡靖洋さんによる海外探訪記。この連載は面白いので欠かさず読んでいます。ニューヨークで、新たにレコード店がオープンしているという話題で、アナログ(レコード)復権のことが書かれています。
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